涅槃経無常偈  (神谷湛然 訳)

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    涅槃経 無常偈
       神谷湛然 訳
           ()内は弘法大師訳と伝わるいろは歌

  諸行無常  是生滅法
  (色はにほへど散りぬるを  わが世たれそ常ならぬ)

  生滅滅已  寂滅為楽
  (有為(うい)の奥山けふ越えて  浅き夢見じ酔ひもせず)

 湛然訳
  あらゆる現象はすげて変化し、まったく変わらないというものはない。生まれては消えていく、これがこの世界の現象である。
  しかし、この世界の現象の本質は実態として存在していないのだ。生じたり滅したりすると見えるのは実態があると錯覚するからであって、宇宙生命からすれば生滅はなく、ただ現象としてあるだけである。これを如是といい、空といい、仏というのだ。この宇宙生命の現象たる一瞬一瞬に命を輝かすことこそが宇宙生命の遊びであり、これを楽とするのである。

1957年奈良県生まれ。1981年3月名古屋大学文学部卒。書店勤務ののち、1988年兵庫県浜坂町久斗山の曹洞宗安泰寺にて得度。視覚に障害を患い1996年から和歌山盲学校と筑波技術短期大学にて5年間、鍼灸マッサージを学ぶ。横浜市の鍼灸治療院、訪問マッサージ専門店勤務を経て、2021年より大阪市在住。
 仏教に限らず、宗教全般・人間存在・社会・文化・政治経済など幅広い分野にわたって配信しようと思っています。
このブログによって読者のみなさまの人生になんらかのお役に立てれば幸いです。
         神谷湛然 合掌。

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