29.‘三界有一心 心外無別法 心仏及衆生 是三無差別’  神谷湛然 解訳

/29.‘三界有一心 心外無別法 心仏及衆生 是無三差別是’ 解訳
 
 ‘三界有一心 心外無別法 心仏及衆生 是無三差別是’(華厳経より)
(解訳)
 ‘世界の一切は宇宙光明である。 宇宙光明の他に存在は無い。
 宇宙光明と真なる姿、及び生きとし生けるもの、この三つは差別なく一体である。’
    *    *
 ‘心’は、‘宇宙光明’と訳した。これは、宇宙生命とも言ってもよい。そして、これは「諸行無常 諸法無我」という万物流転のありようであり、般若経のいう‘空’というものでもある。現代哲学風に言えば、‘現象’といえようか。ともあれ、ここでいう‘心’は、単なる精神状態とか思いとかに留まるものではないことを指摘したいと思う。
 なお、‘心’については「13.‘一心一切法 一切法一心’とは」で詳しく展開しているので参照されればと思う。

1957年奈良県生まれ。1981年3月名古屋大学文学部卒。書店勤務ののち、1988年兵庫県浜坂町久斗山の曹洞宗安泰寺にて得度。視覚に障害を患い1996年から和歌山盲学校と筑波技術短期大学にて5年間、鍼灸マッサージを学ぶ。横浜市の鍼灸治療院、訪問マッサージ専門店勤務を経て、2021年より大阪市在住。
 仏教に限らず、宗教全般・人間存在・社会・文化・政治経済など幅広い分野にわたって配信しようと思っています。
このブログによって読者のみなさまの人生になんらかのお役に立てれば幸いです。
         神谷湛然 合掌。

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