/ 102.繰り返された‘想定外’
7月29日夕方の4時27分ごろに熊本で最大震度7の大きな自身が発生した。多くの甚大な災害のなかで、イオンモール熊本の爆発崩壊はショッキングなニュースだった。施設内の2階にあるLPガス配管の破損によってガス漏れが発生して、その漏れたガスがなにかに引火して爆発したような報道であった。地震時には施設にはとくに損傷はなかったようであり、地震直後に施設内にいた人は全員外へスムーズに避難できたようである。そしてしばらくしてから店やテナントの社員の何人かが再び施設内に入ってからガス爆発による崩壊が生じたという。地震から80分経っていた頃だったという。問題は、翌日に会見したイオン社長のコメントである。「想定しなかったことだ」と。
私は、そのコメントをニュースで知った時、2011年3月に起こった東日本大震災によって発生した福島原発事故を想起したものである。あの時、政治家も学者もマスコミも「想定外」というフレーズを何回も言ったものである。「想定外」の大きい地震によって「想定外」の事故が起こってしまったと。あの時の教訓は生かされなかったのだろうか。自然をあまりにも甘くみてはいないかと思った次第である。
今、原発の再稼働が進められ、南アルプスを貫く8割がトンネルというリニア新幹線工事が進んでいる。大阪のIRは大阪湾に臨むゴミ廃棄物によって埋め立てられた低地に造られようとしている。地震大国・災害大国といわれて久しい日本において、本当に大丈夫なのか不安がつきまとうのは私だけだろうか。巨大な自然の力にあえて目をふさいで見切り発車してはいないだろうか。
イオンモール熊本は災害時の避難拠点と位置づけられて、施設は頑丈そのものだったようである。しかし、頑丈そのものだったゆえに密閉性が高くなって、漏れたガス圧力が容易に高まって爆轟のような強烈な衝撃波が生じて分厚い壁を吹き飛ばして骨組みだけとなってしまったようだ。恐ろしい物理の力である。そのことを思った時、核分裂によって生じる大きなエネルギを利用して電気を作りだづと共に副産物として大量の放射能を生み出す原発は、本当に安全なのか心配である。リニア新幹線も心配だ。ルート上にはフォッサマグナと呼ばれる本州を分断する大地溝帯という大きな断層が走っている。この糸魚川ー静岡・大井川構造線は地震の巣ともいわれる。そこを地下深くにトンネルを掘って500キロで走らせようとするリニアは日本の自然を無視した‘夢の構想’のように私には思えてならない。
大自然にもっと謙虚になるべきではないだろうかと思うばかりである。。

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